2021年の1月に預け入れをした仕組預金(最長10年)、2年目の経過を公開します!
仕組預金とは
仕組預金は、金利オプションや通貨オプションなどのデリバティブ取引を組み込んだ預金商品などを指し、例えば、満期まで保有すれば一般の定期預金に比較し高金利となる一方、仮に中途解約した場合には、デリバティブ取引の再構築コストを預金者が負担することから、これにより元本割れする可能性が高くなる仕組みのものがあります。(金融庁ウェブサイトより)
預け入れを決めた理由
・円定期預金の金利が低すぎるので、もう少し金利の高い預け入れ先が欲しい
・円定期より金利の高い外国債券を購入したことはあるので、違う商品を試してみたい
・実際に経験してみないとよく理解できない
・理解しないままだと、今後ずっと気になってしまい感情と時間の無駄づかいになる
・もし失敗しても、年齢が若ければ取り返せる
ということで、まずは試しに預け入れてみることにしました。
ちなみに、1年目の経過報告や仕組預金の詳細な説明は、こちらの記事にまとめています。

あまり面白みもなく、今後は選ばない金融商品
まだ2年経過しただけですが、仕組預金についてはすでにこんな気持ちです。
私が預け入れをした商品は、住信SBI銀行の「円プレーオフ」という商品。
預け入れ期間は1年単位で最長10年、また満期を迎えた際には元本保証される反面、中途解約した場合にはごく多少であってもマイナスになる可能性もあるという商品です。いつ満期を迎えるかは銀行に決定権があります。
もしも今後また使うことがあるとしたら、「預け入れ時点でそれなりに高金利、かつ、近い将来に金利が下がることが確実な時」かなと思います。
というのも、預け入れをした時点で低金利の場合、毎年もらえる利息もごくわずかなのでメリットが少ない。(まさに私が預け入れをしたタイミング[フラット型0.16%、ステップアップ型0.05%〜0.60%]です。)
今のところ、合計20万預け入れをして利息が年間200円未満なので、それなら個別株や高配当ETFを購入し、配当金や分配金をもらう方が手残りが多くなるなという印象です。
これが高金利、3%や4%なら仕組預金でも良いなとも思うのですが。
最長10年の預入期間だが、実際はもう少し短い可能性が高い
住信SBI銀行の仕組預金の過去の募集実績は、ウェブサイトで公開されており誰でも確認することができます。
見てみると預け入れ期間1年〜3年で満期になっているものがほとんどで、2018年以前に募集をしたものはすべて満期を迎え済み。2019年も前半までは1年〜2年で満期を迎えたものがほとんどですが、2019年6月下旬以降の募集からは、まだ延長中で4年目を迎えている商品がほとんどとなっています。
2018年以前の募集では最長でも3年で満期になっているので、このあたりは銀行の経営状況なのか、ユーザー側が慣れてきたとふんで期間を延ばしているのか、どういう判断なのか興味深いですね。
募集金利の変遷
2020年から2023年まで、毎年1月初旬に募集していた仕組預金を確認してみました。
徐々にではありますが金利が上がっているのがわかります。
特に2023年1月募集のステップアップ型、ケタ間違えたかな?という上がり具合ですね。
2020年1月 | 2021年1月 | 2022年2月 | 2023年1月 | |
フラット型 | 0.12% | 0.16% | 0.20% | 0.80% |
ステップアップ型 | 0.10%〜0.60% | 0.05%〜0.60% | 0.10%〜0.85% | 0.30%〜5.00% |
これだけ見ると、今年ステップアップ型で預入するのはアリなのでは? と一瞬考えてしまいますが……募集要項を見ると、1.00%を迎えるのは7年目、8年目は2.00%、9年目は3.50%、10年目が5.00%。繰り返しになりますが、預け入れ期間が何年目に満期を迎えるのかは銀行に決定権があります。そして過去の実績では3年目までに満期を迎えるケースが大半です。(もっとも現在進行形で預け入れをしている預金がこのまま延長を重ねて10年満期となる可能性もありますが。)
仕組預金の預入期間は銀行が決定する
普通定期預金は預入期間を自分で選択して申し込めるのに対し、仕組預金は預入期間が何年になるか、自分で決定することができません。「1年単位、最長10年」で、いつ預入終了となるかは銀行が決定します。
10年立てば絶対に満期となり元本保証もされ、毎年利息を受け取ることもできますが、何年めに満期を迎えるかは、言ってしまえば成り行き任せ。銀行の言うなりになるしかありません。
2023年1月は、普通定期預金の金利が久しぶりに2.0%(預け入れ期間1年間)になったりもしました。口座に眠らせている生活防衛資金を入れる先としても、低金利で募集されている仕組預金に入れるよりも、普通定期預金の利率が上がるのを待っていた方が良かったかなと感じています。
申し込み2年目でもらった金利
2021年に募集していた仕組預金、フラット型に10万円、ステップアップ型に10万円を預け入れしました。
それぞれ利息が振り込まれたので、内容を確認していきたいと思います。
フラット型 10万円預入
まず、フラット型の結果はこちら。
適用利率は0.16%。10万円預けて利息は税抜後128円。
フラット型なので適用利率は毎年同一、利息も同額です。(税制が大きく変わらなければ)

ステップアップ型 10万円預入
そして、ステップアップ型。
こちらの金利は1年目である昨年は0.05%、利息は税抜後41円でした。
ステップアップ型の金利は毎年微増ながら上昇し、2年目の今年は0.06%。利息は税抜後48円。昨年よりも7円も多くもらえました!(ポジティブ)

ということで、合計200,000円預け入れて、1年後に税抜後合計169円、2年後には税抜後合計176円の利息を受け取る結果となりました。
ちなみに、仕組預金の利息は代表口座へ振り込まれます。定期預金で言うところの「元金継続」式、「単利」ですね。次の1年も銀行に預け入れしているのは元金の10万円だけ、来年もらえる利息もこの10万円分にだけかかることになります。
うん、他の投資商品にまわした方が全然いいな。
投資信託との比較
比較として、2018年に1万円だけ積立NISA枠で購入した投資信託商品【e-MAXIS Slimバランス(8資産均等型)】は、現在の評価額は2,605円のプラスになっています。

ちなみに、1年前の2022年2月中旬頃の評価額はプラス2,702円でした。
ロシア・ウクライナ間の戦争開始前だったので、今よりも米国株が堅調だったタイミングかな?

つみたてNISAの投資信託は、分配金が再投資される(定期預金で言うところの「元利継続」式)で、少額とはいえ元金が増え続けていくので、「複利」効果で資産が育ちやすいそうです。
元金保証ではないので、単純に預金と比べることはできませんが、こっちの方が資産は育ってますね。
来年には仕組預金、満期になるといいなあと期待して待ちます!