浪費家かつ貯金の習慣がなく、30代半ばになっても貯金ほぼゼロだった私ですが、2022年5月末日現在、総資産の評価額は600万円を超えました。
評価額ですので、つまり時価。株式相場や為替相場の影響で日々変動するものですが、一定の条件下ではその金額になると評価をくだされる資産を築いた、というのは、ずーっとお金のない生活をしてきた私には、大きな自信にもなり、心の安定・拠りどころにもなっています。
私が初めて資産形成に取り組もうとして選んだ商品は、変額個人年金保険でした。先日、そちらを解約したのですが……この機会に改めて、これまでの道のりを振り返ってみたいと思います。
ちょっと長すぎたので、2回に分割します。よろしかったらおつきあいください!
資産ゼロから総資産600万までの6年間の振り返り 1/2
の前に、前提と泣き言
6年で600万って、1年に100万円貯めればそんなのすぐじゃん……
って感じではあるのですが、第一志望の企業の最終選考ひとつ手前で落ちた後、130社受けて良いご縁の貰えなかった結果、ついた仕事は時給1,300円の派遣社員。地方出身で都内ひとり暮らし、ということで極貧生活だったことはお察しください。
ちなみに私が卒業したのは就職氷河期のなかでもいちばん冷え込んだあたりでしたが、優秀な友人たちは業界トップ企業に就職しましたし、志望業界ではなくてもなんとか内定をとって正社員になった友人の方が多かったです。
2年後には時給1,600円の仕事へ転職し、1,750円、1,800円、1,850円、1,910円…と時給は上げていきましたが、2018年までずっと派遣社員でした。派遣会社の無期雇用社員になるにあたり、それまでより低い時給を提示され、交渉して逆に200円の昇給をもぎとったところで、派遣先企業から直接雇用のお話をいただき、今に至ります。
2016年当時の預金資産チャート
さて、そんな時給1,800円派遣社員時代の私の銀行口座の残高推移がこちら。


冗談抜きで貯金ゼロ、資産ゼロです。毎月完全なる自転車操業。
ちなみにこの年の6月には子供の頃から一度訪れてみたいと思っていた某国へ、13年ぶりの海外旅行に行っていました。この経済状況でよく行けたなと我ながら不思議です。
この年の4月頃に、iDeCoの制度改正で派遣社員でも加入できるようになるということで、派遣会社からマネーセミナーの案内が届いた、ような気がします。
それをきっかけにSBI証券の口座を開設し、SBI証券のマネーセミナーにも参加したりしてみました。そこで感じたのは「あ、割と本気で老後のことを考えないと、年金だけでは絶対に無理だって国が伝えにきてるんだな」ということ。
iDeCoのほかにも何か対策をしないと到底ムリなんだな、と思い、ひとまず変額個人年金保険を始めることにしました。
これは派遣会社側のセミナーで紹介されていた商品だったのですが、SBIの方で紹介された外貨建貯蓄型保険よりも長く安定して運用できそうかなと思ったこと、また、最初に働いた会社で同僚だった派遣社員の子がその当時から個人年金保険を契約していて「老後にちゃんと備えたほうがいいよ」と言われたことがずっと心に残っていたことから。
当時は結婚相談所に毎月課金していたので、そちらを退会して、その費用をそのまま個人年金保険へまわすことにしました。
2016年末時点の総資産額(推測)
個人年金保険に払い込んだ15万円前後が、資産といえるすべてでした。
30代中盤です……
2017年当時の預金資産チャート
iDeCoをSBI証券の口座で開始しました。派遣会社や派遣先企業の担当者にめんどくさがられながら申し込みをし、最初の1年間の掛け金は1万円だったか、1万5千円だったか……
なんの知識もないまま、当時120商品くらいあるなかから適当に選んで運用していました。
SBI証券のウェブサイトがとにかくわかりにくくて、半泣きだったのをよく覚えています。(ちなみに今も操作方法がよくわからなくなって、しょっちゅう右往左往しています……)
この頃の個人年金保険は、世界株式50%:世界債券50%で買い入れ。
iDeCoの運用商品は、世界株や米国株のファンドを4〜5本、REITやバランスファンドを2〜3本。わけもわからず、とりあえず分散しておけばいいんでしょ?の精神でした。
不動産収入=家賃収入=不労所得!みたいな思い込みがずっとあって、REITはなんだかすごく夢を感じて好きな商品です。


この頃はiDeCoの資金を毎月確保するのにせいいっぱいで、現金保有額はこのとおり。
投資知識もなく、生活防衛資金なんて言葉は知りませんでした。
固定費を削らなくては生活が苦しいと感じて、電力会社の見直しや、携帯キャリアを大手3社から変更することを考えて、2016年から格安SIMの検討を始めました。
よくわからないので、スマホに詳しい男友達数人に相談してみましたが、家にネット回線を引いていなかったので、通信回線はセーフティネットとして大手キャリアのままで良いのでは?と異口同音に言われてしまい……(まだ311の記憶が色濃かったです)
結局自分で色々調べて、サブ回線としてmineoの回線を2016年秋から契約し、安いAndroid機を購入して2台持ちで生活していました。
月末に通信データ量を使い切ってしまって追加購入することも多かったので、追加購入を辞めてmineoからテザリングして使っていたので、通信料金は変わらないか、少し安価になりました。
数年ぶりに昇給してもらって、嬉しかったのもこの年です。
2017年末時点の総資産額(推測)
個人年金保険の払込みずみ保険料が46万円ほど。
iDeCoに12万〜18万円、ちなみにこの頃は株式相場はそれほど良くなく、含み益どころか手数料負けしているような状況でした。総資産は60万〜70万未満だったかと。
2018年当時の預金資産チャート
さて、2018年。
昇給と、投資を始めて意識が高くなった結果か、少しだけ預金が増えました!!
いまいち使い方のわかっていなかった目的別口座機能を活用して、先取り貯蓄を始めたのが大きいと思います。


とはいえ、ギャグか?って感じの金額ですけど……ちなみに2018年からiDeCoの掛け金を2万円に増額しました。
この頃から、ただのつきあいで顔を出していた飲み会や合コンにはあまり顔を出さないようになりました。スマホはmineoの速度には不安と不満があったものの、大手キャリアの解約無料月に解約。毎月1万円弱かかっていた通信費が、2,200円くらいになって、すごく楽になりました。
この年の後半から、派遣会社の無期雇用社員になるにあたって金額交渉を2ヶ月くらいしていたのですが、その話が落ち着いた頃に派遣先から直接雇用のお話をいただき、秋から契約社員になりました。とはいえ賞与も退職金もなく、派遣社員のままだったほうが給与は高かったので、あんまりハッピーではなかったです。
個人年金保険のことは普段はほとんど忘れていて、iDeCoの運用に夢中でした。株式相場があまり好調ではなかったので、なかなか利益を出せなくて四苦八苦。今思うと、少し含み益が出たくらいで「利確しなくちゃ!」と別の商品へスイッチングしたりしていて、そりゃ手数料かかって利益出るわけねーわって感じです。無知ってこわい……
2018年末時点の総資産額(推測)
個人年金保険の払込みずみ保険料が78万円ほど、iDeCoは36万もしくは42万。積立NISAを始めて、1万円入金しました。
評価額もそれほど伸びておらず、総資産はおそらく125万〜130万円ほど。
2019年当時の預金資産チャート
さて、そんな2019年の資金チャートはこちら。
せっかく貯めた定期預金が2月にがくんと減っていますが、これは予定通りで、居住中の賃貸物件の更新費用+火災保険費用がでていったため。


契約社員になって不満たらたらでしたが、毎月の給与の変動が大きかった時給制の派遣社員から、月給制に変わって、生活のやりくりは格段に楽になりました。
この年はなんと、6月と12月にそれぞれ10日弱の日程でヨーロッパへ旅行に出ています。
個人手配で毎月少しずつ手配を進め、支払いも数ヶ月おきに少しずつだったので、なんとかなった感じです。
年に2回も海外旅行に出るのは私には過ぎた贅沢なので、直前まで本当に行っていいんだろうかと悩みましたが、年上の友人たちに「行けるときに行った方がいい」と背中を押してもらい、行ってきました。
自分自身が健康で気力もあるのはもちろん、親しい人の中に大きな健康不安のある人もおらず、10日近く海外で気を揉まずに過ごすことができるタイミングだったことが大きいです。これから年齢を重ねたら、いくら独身とはいえそう身軽ではいられなくなる時もないとは言えない……というのが大きな理由でしたが、2022年の今、あの時に旅に出て見たかったものをみて、触れたかった文化に身をひたしておいて、本当に良かったなと思います。
春と秋には海外から友人が遊びにきてくれたりと、やけに海外に縁のある1年でした。
そうそう、通信費はmineo一本ではやはり厳しく、モバイルwifiを契約しました。モバイルwifi事業者からSoftbankのSIMを月4,000円〜5,000円程度でレンタルし、自前のAndroidスマホをルーター代わりにしていたので、通信速度は大手キャリア時代とほぼ変わらず。外出時は2台持ちにすることが多くて荷物は増えましたが、通信費は月7,000円くらいで、大手キャリア時代よりは安価に抑えられていました。
2019年末時点の総資産額(推測)
個人年金保険は3年6ヶ月を経過して110万円弱を払込み済み。
iDeCoは運用資金ではなく、評価額が75万〜80万ほどになっていました。含み益が伸びてきて、投資の醍醐味を感じてワクワクしていたのを覚えています。
積立NISAは入金済み運用資金が合計で6万5千円。
年末時点で、総資産はまだ230万円前後だった計算になります。それぞれの資産がちゃんと老後に向かって育ってくれることを念じつつ、総資産額はまだ気にしていませんでした。
次回へ続きます!